ナノ加工 技術コラム

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2025.11.17

ToFセンサー・カメラ用ディフューザーレンズ金型への超精密切削加工における注意点

ToF用ディフューザーレンズは複数の微小レンズで構成されるレンズで、ToF用の照明光学系のレンズなどに主に用いられています。本記事では、ToF用ディフューザーレンズの概要から加工における特徴についてご紹介します。

ToF用ディフューザーレンズとは?

ToF用ディフューザーレンズとは、フライアイレンズやマイクロレンズアレイと同様に複数の微小レンズから成るレンズであり、光源からの光を制御し、拡散させる照明用レンズのことを指します。

ToF用ディフューザーレンズは、単レンズのサイズが1mmより小さくなると、製法としてはフォトリソ技術が使われる場合もありますが、当社では金型を超精密切削加工し、樹脂の射出成形技術を用いて生産しています。

ToF用ディフューザーレンズ金型への超精密切削加工における注意点

形状のプログラムの難易度が高い

ToF用ディフューザーレンズの成形金型の形状は非常に複雑であるため、加工プログラムの難易度が非常に高くなります。具体的には、数百から数千にも及ぶ微細な要素の曲面形状を、CAD/CAMなどで正確に数値制御する必要があります。

連続して同一形状を製作する必要がある

ToF用ディフューザーレンズの加工では、同一形状を大量かつ連続的に超精密切削する必要があります。レンズ形状にばらつきが生じると、照明均一性が大きく損なわれます。

超高精度な形状の維持が難しい

高精度なToF用ディフューザーレンズにおいては、ミクロン単位での超精密加工による金型製作が求められます。特に、型彫り加工や仕上げ切削の工程で求められる公差は非常に厳しいため、微小な工具摩耗や振動、熱変位などの外的要因が、形状変化となって現れます。

 

そのため、工具の選定から交換、加工室の温度、振動管理まで徹底した管理が必要になります。当社では、工具はダイヤモンドバイトを使用や±0.1℃の温度管理、版状WIB工法により振動対策を施した恒温室内で超精密切削加工を行うことで高精度なToF用ディフューザーレンズ金型の製作が可能です。

 

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当社のToF用ディフューザーレンズの加工事例

TOFカメラ用Diffuserレンズ金型

TOFカメラ用Diffuserレンズ金型 | 超精密 微細加工.com

こちらの金型は、スマートフォンの3D顔認証やカメラのオートフォーカスにおける距離測定などに使用される、TOFカメラ向けディフューザーレンズ(拡散レンズ)用の金型です。Ni-Pめっき面に対し、形状精度PV0.5μm・rms50nmという極めて高精度な加工を施しています。レンズが多数並ぶ微細形状に加え、最大60度以上の大きな角度を持つレンズ形状であるため、形状精度の維持が非常に難しい製品となっています。

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ToF用ディフューザーレンズの加工なら超精密微細加工.comにお任せください

いかがでしょうか。今回は、ToF用ディフューザーレンズの定義から加工における特徴についてご紹介しました。超精密微細加工.comを運営するジュラロン工業株式会社では、ToF用ディフューザーレンズの豊富な加工実績がございます。お困りの方はお気軽に当社にご連絡ください。

 

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