ナノ加工技術コラム

2024.05.24

どんな機械でも、ダイヤモンドバイトを使用すれば、超精密切削加工を実現できるのか？

超精密微細加工.comでは、これまで「なぜ、超精密加工ではダイヤモンドバイトが使用されるか」について、様々な記事でご紹介してまいりました。別記事でも述べている通り、その理由としては、①刃先が非常に鋭利であるため、ナノレベルの加工精度を実現できる、②硬度・耐摩耗性に優れており、安定した加工を実現できる などが挙げられます。

＞＞なぜ、ナノレベルの超精密加工ではダイヤモンドバイトが使用されるのか？
＞＞なぜダイヤモンドでは鉄が削れないのか？

つまり、ダイヤモンドバイトがないと、ナノレベルの超精密切削加工は実現できないということですが、このような疑問を持たれたことはないでしょうか。　

「どんな機械でもダイヤモンドバイトを使用すれば超精密切削加工を実現できるの？」

確かに刃先が鋭利なダイヤモンドバイトを使用すれば、超精密切削加工を実現できる可能性はあるとお思いになる方も多いと思います。

しかしながら、仮に、超精密加工機ではない通常の切削加工機でダイヤモンドバイトを用いて加工を行うと、スピンドルの回転精度や駆動軸の振動等により、ダイヤモンドバイトにチッピングが発生し、ナノオーダーの精度を得ることはできません。つまり、どんな機械でもダイヤモンドバイトを使用すれば、超精密切削加工を実現できるわけではないということです。

一方で、精密切削加工機などと呼ばれる機械においては、鏡面とまではいいませんが、ある程度の面が得られるケースもあります。当社では、精密レベルの切削加工機にダイヤモンドバイトを搭載して、ナノオーダーレベルの加工を実現した例もございます。

ただし、これはあくまでも希少なケースですので、注意してください。

超精密微細加工.comを運営するジュラロン工業では、幅広く超精密加工機を保有しており、超精密切削加工にあたっています。超精密切削加工の委託先にお困りの方は、是非当社までご連絡ください。

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