ナノ加工 技術コラム

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2025.02.26

超精密マシニングセンタとナノ加工機の違い

超精密微細加工.comを運営するジュラロン工業株式会社では、ナノスケールの金型や光学プラスチックレンズ等の成形を長年手掛けて来ました。超精密加工を行うためには加工技術だけでなく、加工精度が高い加工機械が必要になり、当社は超精密3次元測定器から超精密5軸加工機など多くの種類の精密加工機を保有していますが、今回はその中でも、加工対象・加工環境に応じた高精度加工が可能な超精密マシニングセンタの特長についてご紹介します。

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超精密マシニングセンタとナノ加工機の違い

超精密マシニングセンタとナノ加工機との違いについてご紹介します。

対応できる素材・加工

超精密マシニングセンタ、ナノ加工機はそれぞれ様々な素材や形状の加工が可能ですが、ナノ加工機ではスピンドルの剛性により、加工ができない素材や形状がいくつかあります。しかし、超精密マシニングセンタでは、焼き入れ材、超硬素材や形状加工を行うことが可能です。

加工精度の違い

次に加工精度の違いについて説明いたします。分解能の観点から比較すると、ナノ加工機は分解能0.1nm、超精密マシニングセンタは分解能10nmとなっております。つまり、ナノ加工機と比較すると、超精密マシニングセンタは加工精度の点では少し劣ります。

加工速度の違い

超精密マシニングセンタとナノ加工機は加工速度の点でも大きく異なります。ナノ加工機の最大送り速度が500mm/min、超精密マシニングセンタの最大送り速度が15000mm/minとなっており、超精密マシニングセンタは高精度を維持しながらも、高速な加工を行うことができます。

工具・ツール交換

ナノ加工機では、ナノレベルの精度が求められるが故に、工具の自動交換が不可能であり、手動にて様々な調整を行う必要があります。一方で、超精密マシニングセンタはナノレベルに達しない精度の加工に用いられるため、自動工具交換装置が搭載されており、複数のツールを自動で交換でき、手作業によるツール交換の手間を削減し、生産性を向上できるという特徴があります。

 

超精密加工事例のご紹介

実際に超精密マシニングセンタを使用して製作した当社の超精密加工事例をご紹介します。

高精度レンズアイ金型

この金型は、数多くのレンズが規則的に配列されたレンズアレイの金型であり、ウエハレベルレンズとも呼ばれる製品に使用されます。Ni-Pめっきを素材として採用し、形状精度はPV0.2μm、ピッチ精度は±0.0005mm(0.5μm)以下に仕上げています。このレンズアレイ金型は2つの面で構成されており、全てのレンズにおいて±0.5μm以内のピッチ精度が求められますが、当社は最先端の加工機と高度な加工技術を駆使して、これらの厳しい要求を実現しています。

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切削レンズ

樹脂切削レンズ

この切削レンズは、PC樹脂を素材とし、ワークサイズΦ60mm、表面粗さRa0.8nmに仕上げた製品です。このレンズの特長は、非常に小さい表面粗さです。通常、単結晶ダイヤモンド工具を用いた切削では表面粗さは約10nm程度ですが、切削後に特殊な処理を施すことで、表面粗さを改良し、Ra1nm以内を達成しています。

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ナノレベルの超精密加工は超精密微細加工.comにお任せください。

今回は超精密加工に不可欠な設備である超精密マシニングセンタとナノ加工機の違いについてご紹介しました。超精密微細加工.comを運営するジュラロン工業では超精密加工技術とそれを可能にする加工設備や測定器などお客様のご要望にお応えできる環境を完備しているため、ナノスケールの超精密加工を提供できます。加工でお困りの方はお気軽にご相談ください。

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