ナノ加工 技術コラム
ナノ加工 技術コラム
2022.12.20
ナノレベルの超精密加工を実現する上で、必要な測定設備
超精密 微細加工.comを運営するジュラロン工業株式会社では、長年積み上げてきた豊富な超精密金型の加工ノウハウを用いて、ナノレベルの超精密加工を行っております。ワーク素材、サイズ、形状により加工精度は異なりますが、例えば形状精度PV0.05μmを機械加工のみで実現することができます。
もちろん、いくら機械精度が高く超精密加工ができるといっても、その加工品が本当に狙った寸法精度・幾何公差を実現出来ているか、ナノレベルの測定設備を用いて立証する必要があります。これを立証できなければ、信頼が担保された超精密加工品を納入することができません。つまり、超精密加工を実現する上では加工設備はもちろん、測定設備も非常に重要なのです。そこで、当記事では超精密加工を実現する上で必要な測定設備についてご紹介したいと思います。
一般的な精密加工に用いられる測定設備
まずは、通常の精密加工にはどのような設備が用いられるのか改めて確認しましょう。一般的な精密加工に用いられる測定設備・器具としては、マイクロメーター、測定顕微鏡、三次元測定機 等が挙げられます。これらの測定設備では、測定精度±1μm程度で測定することが可能です。
もちろん、一般的な精密加工にはこれらの測定設備で十分に対応することができます。しかしながら、ナノレベルの超精密加工では、より高度な測定設備が必要となるのです。
ナノレベルの超精密加工に用いられる測定設備
では、ナノレベルの超精密加工ではどのような測定設備が用いられるのでしょうか。下記にてナノレベルの機械精度を担保するため、当社が使用している測定設備群をご紹介します。
レーザー顕微鏡
レーザー顕微鏡(KEYENCE製)は、微細形状のワークの測定に用いられます。分解能1nmで測定を行うことができ、ナノレベルの微小な形状変化であっても正確な測定が可能です。
原子間力顕微鏡(AFM)
原子間力顕微鏡(AFM)は、同じく微細形状のワークの測定に用いられます。Z軸方向への分解能0.02μmで測定を行うことが可能です。レーザー顕微鏡では測定できないレベルのZ方向精度の測定が可能です。当社では、多くの場合、溝形状の測定に使用しています。
形状・粗さ測定機(Form Talysurf)
形状・粗さ測定機(Form Talysurf)では、ワークの表面粗さ、輪郭形状等の測定を行います。当設備では、測定精度0.01μmで測定をすることが可能です。(2次元測定)
超精密3次元測定機(UA3P-4)
超精密3次元測定器(UA3P-4)は、上述の形状・粗さ測定機では測定できない三次元形状をナノレベルで測定します。測定範囲100mm×100mmであり、測定精度0.05μmで測定を行うことが可能です。
干渉計
干渉計は、球面・平面の測定に用いられます。平面板の平面度測定や、球面の面精度測定など様々な用途に対応することができます。また、透過波面収差測定も可能です。当社では、この干渉計を複数台保有しています。
いかがでしょうか。超精密加工に用いられる代表的な測定設備群は上述の通りです。その他、当社が保有する測定設備群は下記よりご確認ください。
ナノレベルの超精密加工なら当社にお任せください!
ナノレベルの超精密加工には、通常の精密加工と全く異なる測定設備が求められることをお分かりいただけたかと思います。当社では、長年培ってきたナノレベルの超精密加工技術、±0.1℃の温度管理に設置された各種ナノ加工マシンはもちろんのこと、上述の各種検査・測定設備も完備しております。ナノレベルの超精密加工のことなら、安心して当社にお任せください。
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