ナノ加工 技術コラム

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2023.02.02

ナノレベルの超精密加工品を設計する際の注意点

超精密 微細加工.comを運営するジュラロン工業株式会社では、長年積み上げてきた豊富な超精密金型の加工ノウハウを用いて、ナノレベルの超精密加工を行っております。加工精度は、素材・サイズ・形状にもより異なりますが、例えば形状精度であればPV0.05μm(50nm)を機械加工のみで達成することができます。

>>超精密 微細加工.comの加工スペックはこちら

当記事では、ナノレベルの超精密加工品の設計・製作を多数手掛けてきた当社の経験に基づいて、ナノレベルの超精密加工品を設計する際の注意点をご紹介します。

 

注意点①:コーナーRと加工コストのバランスを考慮する

一般的な機械加工やマシニング加工ではコーナーRを大きくつけるとコストダウンになるといわれていますが、コーナーRを小さくするには限界があり、R0.1以下であればエッジと見なされ許容される場合が多いようです。

しかし、ナノレベルの超精密加工の世界では、一般の加工で小さいといわれているコーナーR0.1であっても許容されない場合が多々あります。そのため、ナノレベルの超精密加工においては、一般的な機械加工やマシニング加工と比較しコーナーRに関して厳しく高い精度が求められます。ただし、R0.01以下まで追い込んで加工をしてしまうとコストが高くついてしまいます。

したがって、超精密加工ではいかに理想の設計に近づけてコーナーRと加工コストのバランスを考えるかが重要となります。製品に求められる形状精度、スペック、外観等を加味して、コーナーRを吟味しましょう。

>>超精密・微細加工におけるコーナーRの考え方と、コストへの影響度

 

注意点②:ワークを保持するためのツバ(フランジ)を設ける

レンズの超精密加工品において、ツバがない状態で設計されている図面が多々見受けられます。レンズの超精密加工品では、ツバ(フランジ)がないとワークをきちんと保持することができません。ワークを保持できないと、”精度が出ない” もしくは ”加工がそもそもできない” といった事態に陥りかねません。

そのため、レンズの超精密加工品の設計にあたっては、レンズを保持することができるツバ(フランジ)を設けましょう。これにより、ワークがきちんと固定され、加工が難しい形状であってもナノレベルの超精密加工を実現することができます。

 

注意点③:ナノレベルの超精密加工ができる素材を選定する

ナノレベルの超精密加工を実現するためには、超精密加工に適した素材を選定することが重要です。どれだけ優れた設備・技術を持っていたとしても、超精密加工に適していない素材を使用するとナノレベルの超精密加工は実現できません。そこで、参考としてナノレベルの超精密加工が ”できる素材” 、”できない素材” を下記にてご紹介します。実際の素材選定に是非お役立てください。

加工できる材質・・・鉄(STAVAX等のSUS材)、アルミ、銅(無酸素銅)、樹脂(PMMA、COC、COP、PC、PEI 等)

加工できない材質・・・鉄(ハイス鋼、ダイス鋼 等)、超硬素材、ガラス、樹脂(PP、PE等の一般的なプラスチック)

(※ただし、Ni-Pめっきが可能な素材は除く)

 

ナノレベルの超精密加工なら当社にお任せください!

今回は、ナノレベルの超精密加工品を設計する際の注意点について詳しく説明しました。超精密 微細加工.comを運営するジュラロン工業では、最新の各種ナノ加工機に加えて、高度なナノ加工技術と加工プログラム技術で、ナノオーダーの超精密加工のご要望にお応えすることが可能です。また、当社では、お客様のご要望に応じて、加工時間削減・コストダウンのためのVA/VE提案もさせて頂きます。是非お気軽にご相談ください。

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