ナノ加工 技術コラム

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2026.02.24

超精密切削加工で実現できる穴サイズの加工限界とは?

超精密切削穴加工は、光学部品や医療部品において、性能や品質を左右する重要な加工技術です。特にµm(マイクロメートル)単位の穴径や穴位置精度が求められる場合、加工法の選定や加工条件の最適化、加工環境の管理まで含めた総合的な技術力が必要となります。本記事では、超精密切削穴加工の基礎知識から、レーザー加工や放電加工(ワイヤーカット)の違いや当社が強みとする超精密切削穴加工のポイントまで解説します。

超精密切削穴加工とは

超精密切削穴加工は、穴径が数十μmレベルの加工であることに加え、穴径精度・真円度・穴位置精度など、複数の要素を高いレベルで満たす穴加工を指します。特に、医療・半導体・光学分野に使用される部品では、微細穴が単なる「穴」ではなく、流量制御や位置決めなど機能そのものを担うケースが多くあり、わずかな穴径の違いが性能に直結します。

 

数十μm単位の超精密切削穴加工が難しい理由

理由① 切削工具や工作機械が限定される

数十μmレベルの超精密切削穴加工を行うには、使用できる工具径が非常に小さくなるため、工具の選択肢が限られます。

また、適正な切削条件(周速)を満たすには回転数の確保が重要です。一般に、穴径(工具径)が小さいほど、同じ周速を得るために必要な回転数は高くなります。その結果、工作機械の主軸回転数が不足して条件を満たせず、狙った品質・精度で加工できない場合があります。

つまり、数十μm単位の超精密切削穴加工を実現するには、限られた切削工具回転数・振れ精度を含む微細工具に対応できる設備が不可欠といえます。

理由② 切削工具の剛性が低く、摩耗・欠損しやすい

上述の通り、超精密切削穴加工では、工具径そのものが非常に小さくなるため、剛性が低下しやすく工具折損や振れが発生しやすい点が課題となります。わずかな振れでも、穴径が狙いより大きくなったり、穴位置がずれる要因となり、加工精度に大きな影響を与えます。さらに、加工負荷が増加すると工具摩耗の進行が早くなり、加工を継続する中で穴径精度が変動するリスクも高まります。そのため、工具管理(摩耗管理・交換タイミング)や条件設計が重要になります。

 

超精密切削穴加工の加工限界とは?

超精密切削穴加工における穴径の加工限界は、一般的にφ30~50μm程度と言われることがあります。

ただし実際には、材質、板厚(深さ)、求める精度(穴径公差・真円度・位置度)、工具仕様、機械性能、クーラント条件などにより大きく変動します。

切削加工は、条件が合えば以下の点で優位になりやすいのが特徴です。

・穴内面品質を高くしやすい(滑らかで鏡面に近い仕上がりが狙える)

・穴形状をストレートに出しやすい

・熱影響が基本的に少ない(レーザー加工との比較)」

φ30μm未満の超精密穴加工ならレーザー加工が最適

φ30μm未満の超精密穴加工になるとレーザー加工の使用が一般的となります。レーザー加工はレーザー光による熱エネルギーで材料を除去し、穴を形成する加工方法です。切削加工のように工具を使用しないため、工具折損や摩耗の影響を受けにくく、超精密穴領域に対してよく用いられる加工方法です。一方で、熱影響による粗さやテーパーが課題になる場合があります。

切削穴加工とレーザー穴加工・ワイヤーカット(放電加工)の比較

では、対応穴サイズ以外に切削穴加工とレーザー穴加工ではどのような違いがあるのでしょうか。下記にて比較します。

 

項目 切削穴加工(ドリル) レーザー穴加工 放電加工(ワイヤーカット)
加工可能最小径 φ30~50μm φ数μm φ10~30μm程度
穴の内面品質 非常に良い
滑らかで鏡面に近い
仕上がりが可能
やや劣る
熱影響による溶融や粗さが出やすい
良好。均一で安定している。
穴形状の精度 ストレート テーパーが生じやすい 非常に高い。 ストレート性が高く、
深穴加工にも対応。
対応材質 金属・樹脂 etc. 金属・樹脂・セラミックス・ガラス・
超硬合金 etc.
導電性材料のみ。(金属、超硬合金、
カーボンなど)
加工速度 やや遅い より早い 遅い


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当社では、最小φ50μm・深さ0.4mmの超精密切削穴加工に対応可能です。4軸加工機によるドリル穴あけ加工を行うことで、穴位置精度や加工安定性を確保しながら超精密切削穴加工を実現しています。さらに、ナノ加工設備や各種検査・測定設備も完備しております。お困りの方はお気軽にご相談ください。

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