ナノ加工 技術コラム

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2025.06.20

超精密な非球面レンズ金型の加工を可能にする当社の加工技術・設備

非球面レンズは通常のレンズと比べて光学性能が高いだけでなく、製品の小型化、軽量化、コストダウンなど多くのメリットがありますが、非球面レンズの製作には非常に高精度な加工技術が求められます。さらに、非球面レンズの製作に必要な非球面レンズ金型はレンズ以上の加工精度が求められます。

そこで本記事では、ナノ精度の非球面レンズ、非球面レンズ金型の特徴から当社の加工体制についてご紹介します。

非球面レンズとは

非球面レンズとは、球面ではない曲面でできている光学レンズです。従来の球面レンズは、単一曲率に基づいて設計されていますが、非球面レンズは位置に応じて異なる曲率を持つ構造をしています。

この特徴により、非球面レンズは球面収差やコマ収差といった光学的な歪みを補正することができ、光を一点に集中させることでピントのズレを最小限に抑えることができます。

非球面レンズのメリット

設計自由度の向上

非球面レンズは、位置ごとに異なる曲率を設定できるため、自由な光学設計が可能となります。これにより、従来では複数のレンズを必要とした光路制御を、非球面レンズであればレンズの枚数を削減できるため、設計の柔軟性を向上させることができます。

光学部品の小型・軽量化

複数の球面レンズで行っていた収差補正を、非球面レンズひとつで行えるため、レンズの枚数が削減できます。そのため、光学ユニット全体の小型化・軽量化が可能です。特にスマートフォンや車載カメラ、医療機器など、スペース制限のある機器部品点数が少なくなることで組み立ての簡易化や製造コストの低減にもつながります。

開発期間の短縮

さらに、部品点数が少ないことで、試作品の製作・検証のサイクルが短縮されることで、光学設計の調整も柔軟に行えることができ、全体の開発期間を短縮することが可能です。

 

非球面レンズ金型の加工難易度

当然、非球面レンズを量産するためには、非球面形状を高精度に再現できる金型が必要です。非球面レンズ金型はナノレベルの精度の超精密加工技術が求められます。わずかな形状誤差がレンズ製品の性能に直結するため、表面粗さや形状精度の管理が非常に重要です。

 

非球面レンズ金型の加工を可能にする当社の設備をご紹介

上述の通り、非常に高い精度が求められる非球面レンズを製作するためには、それに用いる非球面レンズ金型にも超精密加工技術と設備が必要となります。また、非球面レンズ金型の加工は形状によって異なる加工機が使用されます。そこで、高精度な非球面レンズ金型の製作を可能にする当社の加工設備をご紹介します。

2軸加工機

2軸加工機は、中心軸に対して均一な形状を持つ回転対称形状の加工が可能です。一般的には、超精密旋盤とも呼ばれます。

3軸加工機

3軸加工機は、上述の2軸加工機に、回転軸の制御を付加したものを指します。回転対象形状のみならず、一部の回転非対称形状の加工も可能です。

5軸加工機

5軸制御の超精密加工機は、2軸や3軸では対応できない回転非対称などの複雑な形状の加工が可能です。

この5軸加工機はX・Y・Zの3軸に加えてB軸・C軸の回転制御を加え、工具の姿勢を最適化しながら加工が行うことができるため、切削工具の干渉を避けながら、複雑な自由形状をナノレベルの精度で仕上げることが可能です。

非球面レンズ、金型の加工なら超精密微細加工.comにお任せください

今回は非球面レンズ金型の加工についてご紹介しました。超精密微細加工.comを運営するジュラロン工業株式会社では、最新の設備、高度なプログラム技術を用いてナノレベルの非球面加工に対応いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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