ナノ加工 技術コラム

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2025.02.26

ポリカーボネート(PC)の超精密切削加工

ポリカーボネート(PC)は、高い耐衝撃性、透明性、耐熱性を備えた熱可塑性樹脂の一種です。ガラスの代替材料として広く使われており、光学部品や電子機器、自動車部品などさまざまな用途で活用されています。しかし、ポリカーボネート(PC)は優れた特徴の反面、加工において注意すべき点がいくつかあります。
そこで今回は、ポリカーボネート(PC)の特徴から当社の超精密切削加工における取り組みについてご紹介します。

 

ポリカーボネート(PC)が求められる理由

ポリカーボネート(PC)が求められる理由として、「耐熱性が高い点」が挙げられます。
ポリカーボネート(PC)は一般的に電子部品や自動車部品などの用途に対しては、120〜130℃の温度に耐えると言われており、
レンズ製作の場合は用途にもよりますが、100℃前後の温度に耐えることができると言われております。

 

ポリカーボネート(PC)の加工性

次にポリカーボネート(PC)の加工性についてご紹介します。

耐衝撃性が強いことによる加工難

ポリカーボネート(PC)は非常に強い耐衝撃性、靭性を持つため、切削性が劣ります。そのため、精密な加工が難しくなり、加工精度が低下することがあります。

表面の白濁

ポリカーボネート(PC)は切削や研磨時に表面が分子構造の乱れなどにより白濁することがあります。この白濁は透明部品や光学機器の性能に影響を与えてしまうため、当社では、高精度で透明な仕上がりが求められる場合、切削条件の最適化、静電対策、加工後の表面処理による白濁対策を行い、光学特性を維持した上で、透明な仕上がりを確保します。

 

当社のポリカーボネート(PC)の超精密加工事例

切削プリズム

この切削プリズムは、樹脂(アクリル、ポリカーボネート(PC)、COC、COP)を使用し、形状精度1µm以内で加工した製品です。ウェアラブルグラスの部品やセンサー部品として利用されており、最大の特長は、手磨きでは実現できない高い平面度(形状精度1µm以内)を達成している点にあります。

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切削レンズ

樹脂切削レンズ

この切削レンズは、PC樹脂を使用し、ワークサイズΦ60mm・表面粗さRa0.8nmで加工した製品です。最大の特長は、極めて小さい表面粗さにあります。通常、単結晶ダイヤモンド工具による切削では表面粗さは約10nm程度となりますが、切削後に特殊な処理を施し、表面粗さをRa1nm以内まで向上させました。

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ポリカーボネート(PC)の超精密加工なら当社にお任せください

いかがでしたでしょうか。今回は、ポリカーボネート(PC)の超精密切削加工における当社の取り組みについて紹介いたしました。
超精密微細加工.comを運営するジュラロン工業株式会社では、ポリカーボネート(PC)だけでなく様々な形状、材質に対してナノスケールの超精密加工を行う技術と実績がございます。
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